Googleで「食品添加物 危険」と検索してみて下さい。
食品添加物は安全だという意見、危険だという意見の両方が出てきたと思います。
検索した人からしたら、どっちが正しいのか分からないです。
正直答えを出すのは、一生無理だと思います。
今回はその食品添加物の安全性の主張、危険性の主張について触れ、今後の付き合い方をご紹介します。
・食品添加物の安全性を知りたい方
・添加物に対して知識を深めたい方
結論
食品添加物が危険なのかどうかは、
不明です。
ただ少なくとも身体に良い食べ物ではない、ということだけは分かっています。
例えば一般的な方なら、納豆はプラスな影響が強いのは皆さん分かると思います。
ただ付属のタレを見て下さい。
多くの添加物が入っていますね。
人工添加物で分かっていることは、少なくとも人体に対してプラスの影響はないということです。
じゃあやっぱりやめるべきなのか?

全てがそうではありません。
今回は、プラスな影響もあるという方の主張もご紹介していきます。
「身体に悪い」科学的根拠がない


そもそも国が許可している説
まず食品添加物自体は、国で認められているものを使っているので違法性はありません。
また食品メーカーは厚生労働省が定める、
ADI(一日摂取許容量)
という基準を定めています。
このADIはマウスなどの動物で、
- 発がん性試験
- 遺伝性試験
- 生殖性試験
などを実験で行い、人が生涯食べ続けても健康に悪影響が出ない一日摂取量を算出しています。
つまり添加物の品質や量は国で認められているので、食品メーカーは添加物を使っても問題ないという主張が成り立ちます。
天然添加物使用論
食品メーカーは、添加物の安全性を紹介しています。
例えば「グルタミン酸ナトリウム」です。
あまり聞き慣れない方は「え、なんかやばそう。」と思う方もいるかもしれません。



グルタミン酸ナトリウムは、母乳にも含まれている成分です。
化学的な添加物もあれば、天然なものを使用している添加物もあります。
食中毒防止論
また添加物がプラスに働くという主張側の方は、食中毒を防ぐ役割があるということをよく言っています。
確かに日本では1955年に集団の食中毒があり、数百人の方が亡くなった事例があります。
保存料は、食べ物を腐敗させる菌の繁殖を抑える効果があるので、食中毒を抑えるという主張です。



災害時に助かりますね。
消費者が求めている論
プラスな話とは少し逸れますが、フードトラップという書籍に面白い話があるのでご紹介します。
各食品メーカーが添加物に疑問を持つ専門家に、添加物の安全性を問われました。
その際に答えた内容は以下です。
我々は消費者が求めているものを提供しているだけだ
実際にその通りだなと実感します。
僕ら消費者は、
- おいしいもの
- 簡単にできるもの
- 安く済むもの
が大好きです。
日本社会は生産性が低い割には、労働時間が長く自分の時間がありません。
ゆっくり料理を作って食事を楽しむ人は、一握りです。
早い、安い、うまい、を求めているのは消費者であり、食品メーカーはそのニーズに答えているだけという見方もできます。
ニーズに答えていかないと、他の食品メーカーに追い抜かれてしまいますからね。
現状の食品メーカーの立場を作っているのは、僕たち消費者かもしれません。
添加物は身体に悪い説
今からは食品添加物が危険だという方たちの主張を見ていきます。
僕自身も添加物は危険視している立場です。
工業用品と一緒理論


皆が大好きなアイスクリーム。
- 冷たい
- 甘い
- 口当たりも良い
なにより、おいしいですよね。
そんなおいしいアイスクリームには、工業用品と一緒の成分が入っています。
酢酸ベンジル:石鹸や洗剤で使用
C-17アルデヒド:プラスチックやゴム
ブチルアルデヒド:殺虫剤、香水
酢酸エチル:糊やマニキュアにて使用
通常だったら口にしない成分が含まれています。
前述したように天然なものから抽出した添加物もありますが、加工していることに変わりはありません。
少なくとも身体にプラスな影響を与えるわけではないことが、ご理解いただけたかと思います。
味覚支配論


消費者は味覚を支配され、食べるものを選ばされている。
という説があります。
その仮説を立証するのはあなた自身です。
あなたは「おいしいから」という理由で、毎回同じ加工食品を買っていませんか?



僕は経験あります。
例えばコンビニのスイーツは、甘くておいしいですよね。
各食品メーカーは人間がスイーツを食べた時に、どのぐらいの糖分量が幸せに感じるのか研究しています。
その研究努力が、あなたの脳の報酬系を刺激し、「またこの感覚を味わいたい」と快感を記憶します。



快感は薬物と一緒で依存性があります。
あなたが甘い物をやめられない、と言うのならあなたは企業の金づるです。
「糖質0」食品
最近では「糖質0」をうたう食品が多いです。
糖質0食品は砂糖の代わりに、人工甘味料が含まれていて、砂糖の数百倍の甘味をもちます。
健康をうたって消費者を虜にする、食品メーカーの努力には感心ものです。
身体破壊理論
天然な添加物だから安心だ、ということもありません。
例えば前述した母乳に含まれる、グルタミン酸ナトリウム。
著書「脳にいい食事大全」では、グルタミン酸ナトリウムをこう紹介しています。
脳に入り込んだMSGは、脳細胞を破壊するだけでなく、脳機能を低下させる。
脳にいい食事大全P.62より
MSGとはグルタミン酸ナトリウムの略称です。
つまり母乳で天然なものだから、という主張は通らない可能性も出てきます。
まだハッキリとした答えは分かりませんが、今後の研究結果に期待ですね。
もちろん信じるか信じないかはあなた次第です。
人類史上初の食べ物論
現在あなたが食べている加工食品は、人類史上初めての食べ物です。
前述したように、添加物は人間が一生涯食べてもいい量をマウスで実験し、添加物量を算出します。
人間を使った実験は行っていません。



さすがに人体実験は問題ありますね。
ただマウスで行った研究結果が、そのまま人間が同じ結果を得られるかは疑問です。
つまり添加物の安全性は、今現在僕たちが食べてどのような影響が出るのかを調べているのかもしれませんね。
国から認められていても、添加物の安全性を保証するものではないです。
食品添加物は単体の安全性しか認められてない説
添加物は、単体の安全性しか認められていないという話があります。
どうゆうことか?
例えばADI(一日摂取許容量)の上限が100で着色料の有毒率が60だった場合、
(ADI)100ー(有毒)60=40
になり、着色料は安心です。
同様に香料も計算します。
香料の有毒率が60だった場合、
(ADI)100ー(有毒)60=40
になり、香料も安心です。
ただ着色料と香料を一緒に使っている製品はどうでしょうか?
有毒率が120になり、
(ADI)100ー(有毒)120=-20
オーバーしてしまいます。
実際には有毒率はもっと低いのでご安心下さい。
ただ添加物量の表示がない分、真相も不明です。
添加物が全くの無害なら複数使用しても無害です。
ただ多少なりとも毒性はあるので、別の話になります。
毒物が蓄積して、いつかあなたの身体を蝕むかもしれません。
またどのぐらい使用するかは個人によっても変わります。
長生きしたければ、できるだけ減らしましょう。
食品添加物がなくならない理由
日本は食品添加物が多い国です。
身体に危険性があるかもしれないのになぜこの世界からなくならないのか?
なくならない理由は、危険性を証明することが難しいからです。
例えばタバコは身体に悪く、吸い続けると肺ガンのリスクが上がることはデータで分かっています。
ただタバコが直接的に肺ガンになる因果関係を証明できません。
長年工業地帯に住み、肺が汚染されたのかもしれないし、食生活やストレスでガンになったという見かたもできます。
添加物も一緒で直接的に病気の原因になったと立証するのは、とても難しいことです。
すぐに悪影響が出ないのが、添加物がなくならない理由の一つです。
食品添加物は必要なもの
個人的には「食品添加物の過剰摂取は危険」という意見を持っています。
ただ添加物は必要不可欠なものであり、全てなくせばいいなんて思ってません。
仮に僕が災害に合ったとします。
避難先で食品添加物たっぷりのカップヌードルを出されたら、僕は迷わず食べるでしょう。
非常食や保存食という役割があるのも事実です。
だから「食品添加物は全て撤廃すべき」なんて人がいたら困ります。
身体にプラスな面はないかもしれませんが、それでも必要不可欠な位置づけにあると僕は思います。
今後どのように付き合っていくか?
食品添加物は必要不可欠ですが、疑問点がつきます。
食べ続けたら取り返しのつかないことになるかもしれません。
今から食品添加物との付き合い方をご紹介していきますので、参考にして下さい。
忙しい時は無理をしない
まず「食品添加物は絶対に食べない」という意識は、持たなくていいです。
なぜか?
日本人は時間による自由が少ないからです。
先進国の中でも労働時間は長い上に、迷惑をかけてはいけないという文化が自分を追い詰めます。
仕事から帰るのが、遅い人も多いです。
夜遅くに帰宅して、疲れているのにご飯を作ろうなんて気持ちは起きませんよね。
そうゆう時は頼って下さい。
ただ頼ってばかりは身体に害の可能性があるので、労働時間内で終わる工夫をしていきましょう。
作りおきを活用する
週末に作りおきした食材を冷蔵・冷凍保存して活用しましょう。
食中毒が多かったのは、冷蔵庫が普及していない時代です。
冷凍ならほとんど保存が効きますし、傷みにくい食品なら冷蔵保存でも大丈夫です。
良質な食材を食べたほうが翌日のパフォーマンスも変わるので、うまく活用して下さい。
食べるもののルーティン化
意思決定の回数が多いほど、人間は集中力が使われ疲れます。
通常の会社員であれば、勤務時間中に何度も意思決定を迫られ疲れます。
だから夕方になって「今日はなにを食べよう」などと考えても、正常な判断はできません。
「まぁ家にあるレトルトでいいや」がお決まりになります。
お決まりのパターンを防ぐために
月曜日はカレー
火曜日はシチュー
水曜日は…
と決めておくと、その場で意思決定しなくて済みます。
今日はなに作ろう、なに食べようと毎日考えている方におすすめの方法です。
簡単なレシピは頭に入れておく
どこの家庭でもやっていることだと思います。
食べるもののルーティン化ができれば、レシピが頭の中に自然と入ってきます。
要領を覚える分、作る時間も短くなるのでおすすめです。
また調味料が同じ料理を覚えておくといいです。
例えば、
醤油:大さじ1
みりん:大さじ1
酒:大さじ1
は王道です。
同じ調味料を使う料理を覚えてしまえば、作るのも簡単です。
無添加調味料を選ぶ
醤油、塩、みりん、ソース…etc
以上の調味料から添加物を減らしていきましょう。
まずは添加物を減らす第一歩です。
今まで購入してきた調味料より、数百円程度高く感じるかもしれません。
こんな高い調味料買えない
と、言う人もいるでしょう。
でも大丈夫、安心して下さい。
恐らくあなたはそれ以上に無駄な買い物をしているはずです。
安い調味料を買った後に、アイス売り場に直行。
→「今日のアイスはハーゲンダッツにしちゃおうかな~」
とか考えてませんか?



気持ちは分かります。
ただ健康でいることは生きている時間を増やすことであり、その時間を数百円で増やせるなら安い買い物ではないでしょうか?
アイスを食べてはダメ、とは言いませんが自分の身体と向き合ってみて下さい。
あなた自身が生きていられるのは、体内に住む菌やミトコンドリアなど様々な生命のおかげで生きていられます。
まとめ
結論:食品添加物の危険性は未知数
- そもそも国の許可を得て添加物を入れている
- 母乳など天然に含まれている成分を使用しているので安全
- 食中毒を防ぐ役割がある
- 消費者から求められているので作っている
プラスだという主張はしないが、マイナスだという根拠はなにもない。
というのが悪影響がない方の主張ですね。
- シャンプーやゴムなどに使用する工業用品と一緒の材料を食べ物に入れている
- 甘味やうま味を作り出し消費者を中毒にしている
- 時間をかけて人体に悪影響を及ぼしていく
- 人類史上初の食べ物なので人体にどのような影響があるかは計測したことがない
- 添加物は単体でしか安全性が認められていない、複数の場合は危険性が不明
危険性は証明できないが、少なくとも身体に悪いので控えるべき。
というのが悪影響がある方の主張です。
以上を踏まえた上で、添加物と今後付き合っていくこと。
- 忙しい時は頼る。無理はしない。
- 冷凍をうまく使い作りおきを活用する
- 食べるもののルーティン化
- 簡単なレシピは頭に入れておく
- 無添加調味料に変更する
「減、加工」をできるように、自分でできることを少しづつ始めていきましょう。
あなたは加工食品賛成派ですか?反対派ですか?
僕は反対派ですが、極端に寄らなくてもいいと思っています。
自分で「これならできそう」ぐらいの簡単なことから、始めてみて下さい。
それではまたお会いしましょう。
編集長ライト






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