ダイエットでトレーニングジムに通うと、言われることがあります。
「食事制限をすると、筋肉が落ちるので筋トレもしましょう」
トレーナーに言われると、そう思えてきますよね。

今回は、断食などの食事制限で、本当に筋肉が落ちるのか
ご紹介します。
・ダイエットしている人
・脂肪だけ落としたい人
結論
結論からお伝えします。
筋肉は落ちません。
理由はズバリ、
体重は脂肪から落ちるからです。
ちなみに過去記事に、運動で痩せるのは
非効率と書きました。
※むしろ痩せない


痩せるには、食習慣の変更が必要です。
ということで、今回は食事ダイエットの究極「断食」でご紹介します。
食べない=痩せる
は、誰でも分かりやすいかと。
体重は脂肪から落ちる理由
脂肪が燃焼する順番
断食をした時に、人間は貯蔵された
脂肪などをエネルギーに変換します。
この能力は飢餓の歴史の中で、祖先が生み出した能力です。
エネルギーに変換する順番は以下です。
1番:肝臓や筋肉のグリコーゲン
2番:脂肪
3番:筋肉
なぜこの順番なのか、下記の表を参考に解説します。
エネルギーの保存形態 | 保存されている箇所 | エネルギー量 |
グリコーゲン | 肝/70g | 280kcal |
グリコーゲン | 筋肉/120g | 480kcal |
グルコース | 体液/20g | 80kcal |
脂質 | 脂肪/15,000g | 135,000kcal |
たんぱく質 | 筋肉/6,000g | 24,000kcal |
上記は、体重70kg健常男性のエネルギー貯蔵量です。
注目すべきは、「脂肪(脂質)」と「筋肉(たんぱく質)」。
脂肪は「1gあたり9kcalのエネルギー」を生める。
筋肉は「1gあたり4kcalのエネルギー」しか埋めない。
つまり脂肪は、筋肉よりも少ない消費量で、大きいエネルギーを生み出せるので先に使われるのです。
仮にこれが筋肉からであれば、僕たちは今存在していません。
筋肉から落ちたら、人類は生き残っていない
まず空腹時に筋肉から落ちたら、人類は生き残っていません。
狩猟採集時代なら以下の状況になってます。
※以下茶番にお付き合いください。



母ちゃんもう何日もメシにありつけてないよー



冬の時期は、食料が少ないからねー
あ、あそこにウサギがいるよ!



そんなこと言っても筋肉が落ちちゃって走れないよー



。。。
と、筋肉から落ちたらマジメな話、以上の状況になります。
狩りも採集も行えません。
体脂肪4%以下は例外
筋肉が落ちるのは、体脂肪が4%以下になってからです。
4%以下まで来ると、燃やせる脂肪がもうありません。
著書「トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ」ではこう書かれています。
筋肉組織が破壊されるのは体脂肪が極端に少ない場合-体脂肪率がおよそ4%-だけなので、ほとんどの人は心配する必要がない。
「トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ」P.406より
マラソンランナーの「大迫傑」さんを、ご存じでしょうか?
あれだけ無駄のない体でも体脂肪は7~8%はあります。



確かにほとんどの人は関係ありません。
ちなみにヒトがファスティング(断食)を行った時の実験結果も書いてあります。
合わせてご覧ください。
一日おきのファスティングを70日間続けると、体重は6%減少し、体脂肪は11,4%も減少した。
「トロント最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ」P.406より
~略~
この検証でも筋肉の損失を示すエビデンスが見つからなかったことは、意義深い。
つまりダイエット目的で断食を始めても、筋肉が破壊されることはないので安心して下さい。



優先して使用されるのが、脂肪だと分かりますね。
たんぱく質不足でも、筋肉はすぐに落ちない
たんぱく質は、分解過程でアミノ酸になります。
このアミノ酸が、筋肉や皮膚のもとになります。
そして、このアミノ酸が不足しても。筋肉は痩せません。



人間には「アミノ酸プール」という仕組みが備わってます。
たんぱく質不足な食事
→アミノ酸が足りない
→アミノ酸プールからアミノ酸を使用
なので、すぐに筋肉が痩せることはありません。
とはいえ、たんぱく質は重要な栄養源です。
自分の体重1kgに対して、1,6~2,0g摂取するのが理想です。
まとめ
断食などを行うダイエットで、筋肉が痩せることはありません。
もし筋肉が痩せるとしたら、それは体脂肪が4%以下の人です。
脂肪→蓄積されたエネルギー
筋肉→機能するための組織
です。
もし筋肉から落ちていたら、人類は今存在していません。
ただ、筋肉などを作るたんぱく質は、重要な栄養素です。
普段の食事で意識して摂ることを、おすすめします。
それでは、このへんで。
編集長のひとり言
体脂肪4%でググるとボディビルダーが出てきます。
ハルク通り越して、もはやアイアンマンです。
あ、褒め言葉です。
それでは、またお会いできるのを楽しみにしています。
編集長:ライト
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